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大丈夫。自由は怖くない

デートDVとは?

デートDVとは、そもそも事実婚ってなに?でもお話ししました「夫婦及び事実婚」ではない、恋人同士のカップルの間でのDVを言います。
デートDVとは言っても、別にデートしている最中に暴力をふられることのみを言っているのではありません。
家で2人でまどろんでいる時でも、大学のサークル中でも、「夫婦及び事実婚」でない、交際している人からのDVなら、デートDVです。

恋人同士のDVですから、一般的に相談者の年齢は若いです。
また付き合いの浅いカップルの案件が多いです。
若年化が進んでいるので、高校生なども相談に訪れたりします。

夫婦・事実婚のDVとデートDVの違い

夫婦・事実婚のDVでも、デートDVでも、DVの内容はあまり変わりがありません。
4種類の暴力と使う、
虐待のサイクルがある、
暴力がエスカレートするなど、
基本的にDVは同じ構造です。

それでは何が違うのかなんですが、デートDVは、まだ結婚していないのが大きな違いです。
「あれ?そのまんまじゃん?」って感じですが、これには大きな質の違いがあります。

普通、DV男は結婚して「妻」になってから、手を出してきます。
付き合っているうちはとても優しく、ステキな彼のまま、結婚に進んでいきます。
婚約してからも用意周到にふるまい、みんなに祝福されて結婚するんです。
暴力はその後です。

結婚前に獲物が逃げないように、慎重にたぐり寄せます。
そして、「自分の物」になってから暴力をふるうんです。
結婚までは安心させておいて、暴力のかけらも見せません。

そのやり方は、実はDVの発覚をとても遅らせる効果があるんです。
周りの人たちは、そんなに優しい彼が暴力をふるうだなんて思いません。
新婚の2人を邪魔しちゃいけないので、深入りもしません。

DV夫は、その新婚の間に妻を洗脳してしまいます。
周りが「なんかおかしい?」と思いだした頃には、もう妻は何も言わなくなっているという寸法です。
とても効率のよい、計画的犯罪です。

反対にデートDVは、付き合いの浅いうちから彼女を支配し、暴力をふるいます。
初めてのデートで暴力をふるう人もいます。
付き合い始めると、急速に洗脳を始め、周りの人のこととか関係なしに、暴力をふるい始めます。

彼女の友達などとは、あまり付き合いたがりません。
結婚まで我慢できないんです。
というより、結婚なんて責任のかかることは考えてないんです。
ちょっと付き合って、暴力が発覚したら別れようくらいに考えています。

彼の頭の中では、女性は使い捨てのティッシュのようなものです。
とても刹那(せつな)的ですし、無計画な犯罪です。
世間のニュースをにぎわす性犯罪者と同じ心理構造を持っています。

後で詳しくお伝えしますが、デートDVの加害者には、DV防止法が使えないので保護命令が出ません。
法律の力によって強制的に離すことができないんです。
なのでずるずると交際が続いたり、付きまとわれたりすることがあります。
彼氏のほうは、「1度暴力をふるわせてくれた相手」なので、味をしめているんです。
被害者のほうは、長期間いやがらせをされたりして、とても疲弊(ひへい)してしまいます。

デートDVの時はどこに相談すればいいの?

恋人関係のDVの時、DV防止法の対象でないので、相談もできないように思われるかもしれません。
ですが、相談はどの相談機関でもできます。
恋人からDVにあった時も、命の危険があるときと夜間は、警察。
昼間なら、配偶者暴力相談支援センター(婦人相談所)や、女性センターなどで相談してみてくださいね。
(詳しくは、こちら
付きまといがひどい時は、ストーカーとして扱うことができますから、警察に相談すると対応が速いです。
気になることが少しでもあれば、相談してください。

デートDVの場合、相手はただの犯罪者ですから、何をされるかわかりません。
すぐに別れた方がいいです。
(夫婦のDVでも、私個人はすぐに別れた方がいいと思っていますが、2人の歴史や愛情は他人に推し測れないことがあるので、少し様子が違います。)

デートDVで逃げるとき

デートDVは基本、彼氏と家が違うわけですから、シェルターに逃げるというのも少し質が違います。
ご両親と暮らしていたり、1人暮らしの方でも実家に帰ることができるので、逃げる方は多くありません。
でも彼氏と同棲していたり、逃げる実家がないなど、シェルターに逃げたほうがいい場合もあります。

デートDVでも、シェルターに空きがあれば入れないことはないですが、公的シェルターには2週間しかいられません。
この期間は夫婦の場合、「保護命令が出て夫が家にいない状態になるまで待つ」という意味があります。
なので、2週間という少ない期間なんです。
夫が出ていってから妻が帰れたり、夫がいない間に荷物を取りに帰って別のところに移動できるよう、保護命令を待つための2週間です。

デートDVの場合、彼氏に保護命令が出ないので、2週間たっても彼氏が家にいたり、来たりするので困るわけです。
それがずるずる交際してしまう原因になります。
なので、デートDVで公的シェルターに入った場合、2週間の間にどこか別のシェルターか、住めるところを探すようになります。

転々とするようになるので、それが困る方もいらっしゃると思います。
なので、逃げる時には少し検討が必要になります。
逃げてしまいたい方は、最初から長くいられるNPO法人などのシェルターなどの方がいいでしょう。

また別に、デートDVの被害者は、仕事を持っている方も多いです。
その場合は利用料のことは心配ないですが、遠くに逃げられないので困ることがあります。

みなさん事情が違いますから、それぞれの状況に合わせて作戦を練る必要があります。
1人では考えず、専門家に聞きましょう。
相談して、本来の安全な生活を取り戻しましょう。

今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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